日々の業務を効率化するために、RPAの導入を検討している企業は多いでしょう。RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の頭文字を取った略語です。ロボットに作業の処理を指示して自動化させることで、業務効率化や人員削減が期待できると考えられています。
しかし、RPAを導入するにあたって気になるのが、費用です。RPAはツールの利用料金だけではなく、どういった形態か、どのくらいの規模で導入するかなどで必要な導入費用は異なります。場合によっては、かなりの高額費用が必要なケースもあります。
今回は、RPAの導入費用はどのくらいかかるのか、どういったところにお金がかかるのかを解説します。3つある型別の費用の目安も紹介しますので、導入の際の参考にしてください。
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RPAの一般的な導入費用とは
一般的なRPAの導入費用は、年間100万円~1,000万円です。ツールによってサーバー単位で利用できたり、パソコン単位で利用できたりと仕様が異なるため、金額に開きがあります。当然、費用は機能性が高く、導入する台数が増えるほどに高くなります。
また、厳密にはRPAとは区別されていますが、無料のものから10万円程度までの金額で導入できる小規模なツールもあります。このツールは、RDA(ロボティック・デスクトップ・オートメーション)と呼ばれています。
なお、RPAの導入費用としてはツールの年間利用料のほかに、導入のための業務整理のコンサルティング費用、ツールへのシナリオ開発費用、開発したシナリオの保守・運用費用なども考慮する必要があります。企業によって必要なRPAの機能や規模は異なるので、いくつかのツールを比較検討して選択しましょう。
RPAの型別導入費用
RPAには3つの型があり、導入費用が異なります。ここでは、それぞれの導入費用を解説します。
なお、費用面以外で、RPAの形態別メリット・デメリットなども詳しく知りたい方は以下ページをご覧ください。
デスクトップ型の導入費用
デスクトップ型のRPAは、パソコン一台ずつにそれぞれRPAをインストールするタイプです。パソコンを管理する個人がそのままRPAのオーナーになり、個人が毎日行なう定型作業をRPAに任せるようなイメージです。スモールスタートが可能なので、導入のハードルは最も低い形態だといえます。
費用の目安は、ツールの導入に年間20万円~数十万円となります。個人の作業が減ることで、残業や休日出勤にともなう割増賃金や労務コストの削減などが期待でき、比較的高い費用対効果が見込めるでしょう。
クラウド型の導入費用
デスクトップ型のRPAは、パソコン一台ずつにそれぞれRPAをインストールするタイプです。パソコンを管理する個人がそのままRPAのオーナーになり、個人が毎日行なう定型作業をRPAに任せるようなイメージです。スモールスタートが可能なので、導入のハードルは最も低い形態だといえます。
費用の目安は、ツールの導入に年間20万円~数十万円となります。個人の作業が減ることで、残業や休日出勤にともなう割増賃金や労務コストの削減などが期待でき、比較的高い費用対効果が見込めるでしょう。
クラウド型の導入費用
クラウド型のRPAは、クラウド上のサービスを利用するので、初期費用がかかりません。契約形態次第ですが、短期間のお試し利用も可能です。月額数万円~数十万円で利用できるので、年間コストは100万円~と考えておきましょう。
次に紹介するサーバー型も、同じようにサーバーを利用しますが、これと比較しても安価に運用できます。また、自動でアップデートされるので、常に最新のものが利用することが可能です。
ただし、クラウド上のサービスを使うため、RPAが作動している間はインターネットにつないでおく必要があります。データのアップロード、ダウンロードもインターネットを通じて行なうのでセキュリティには十分注意しましょう。
サーバー型の導入費用
サーバーで動くタイプのRPAは大規模プロジェクトに向いています。デスクトップ型と比べてサーバーのスペックが良いので、処理速度や容量に余裕があるのが特徴です。データもすべてサーバー上で一元管理されるので、各端末に散らばることもありません。セキュリティ対策の面では、サーバー型が最もしっかりしており、安心感があります。
ただし、導入するツールの規模が大きい分、利用料は他の型よりも高額です。安いもので年間100万円、高いものだと年間1,000万円以上かかるものもあります。規模や費用面から考えると、「ちょっと試してみよう」と気軽に導入することは難しいでしょう。
きちんと使いこなせるように、サポートが充実しているかも確認して検討するとよいでしょう。


RPAを導入する際は、トータル導入費用で判断しよう
実はRPA導入で一番コストが掛かりやすいのが、開発コストです。例えば、RPAの開発エンジニアを外注すると、100万円/人月以上が掛かることも珍しくありません。従って、出来るだけ人月単価が安く、少ない工数で開発ができるようなツールや担当者であることが重要です。
特に導入予算を多く捻出できないような中小企業や中堅企業においては、社内でITに精通した人も少ないことから、高機能であることよりも、出来るだけ開発が簡単に出来るツールを選ぶと良いでしょう。